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2022.05.26 08:40

四万十上流アユ20センチ級続々 遡上早く成長、サイズ新記録も期待

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解禁早々にしては大きい20センチ級のアユが多く釣れている

解禁早々にしては大きい20センチ級のアユが多く釣れている

 例年にないアユ豊漁への期待が高まる四万十川は、今月15日に高知県高岡郡四万十町の家地川ダム(佐賀取水堰(ぜき))から中土佐町大野見の上流部で友釣りが解禁された。既に20センチ前後のサイズがざらに掛かる上、10匹以上の釣果を上げる人も多数。“爆釣”ムードたっぷりの清流で、太公望たちの振るさおも力強さを増している。

 「魚体が肥えちゅう。こりゃもう、夏アユじゃね」。友釣りのアユを買い取っている四万十川上流淡水漁協(四万十町榊山町)の関係者が驚く。首都圏や大阪などの料亭、旅館に釣りたてアユを直送しているが、この時季に注文を受けるのは主に8~17センチ(30~60グラム)。しかし、今年は18~19センチ前後(80~90グラム)のアユが多く、中には21・5センチ、115グラムの良型も。「大きすぎて、注文に合わん」と、複雑な笑顔を見せる。

上流で堰を越えようとするアユ(四万十町作屋)

上流で堰を越えようとするアユ(四万十町作屋)

 アユの成育が早く、数が多い理由はなぜか。県内水面漁業センター(香美市土佐山田町山田)の石川徹チーフ(47)によると、今年は海からの天然遡上が例年より2週間ほど早く、数も多かった▽県内各河川では4月に渇水が深刻化していたが、四万十川は影響が小さく、環境が安定していた▽今年は養殖稚魚の放流量も増やしている―などが考えられるという。同漁協副組合長の阿部誠さん(65)は「大雨が少なく水量、水温も安定していた。餌となるコケにも泥が付かなかった」と話す。

 上流部のアユの成育が良いことから、記録更新への期待も。フィッシングハヤシ(高知市梅ノ辻)によると、四万十川におけるアユ友釣りでの最大記録は、2010年に中流域の四万十町昭和で掛かった34・5センチ(420グラム)。同店アユ担当の中平健正さん(50)は「数が多ければ大物が出にくい傾向があり、ゲリラ豪雨などで川の状況が一変することもある。ただ、今年は例年以上に楽しめるのは確かです」と話す。

 四万十川では6月1日、中・下流部でもアユ漁の解禁を迎える。(小林司)

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