2022.05.20 08:35
ふわり、ホタル舞う 高知県宿毛市の中筋川沿い
中筋川の水辺を舞うホタル(宿毛市平田町=多重露光で撮影)
宿毛市平田町黒川の中筋川沿いでホタルが舞い始めた。日が暮れると、川辺の茂みで、淡い黄緑色の光が明滅し、ふわりと宙へ。ひそやかに初夏の訪れを教えるかのように、はかない光跡を描いている。
「今年、最初に姿を見たのは7日」と話すのは、長年、地域のホタルを見守る堀内慶治さん(87)=黒川。例年に比べて気温が上がらず、まだ活発とは言えないものの、「じきに一面がホタルの光に包まれます」と光のショータイムを待ちわびていた。
ゲンジボタルとヘイケボタルの舞は、17日は午後9時ごろまで続いた。撮影に訪れた野口務さん(84)=貝塚=は「そこら中にいた昔を思い出す。見られる場所は減ったけど、今いるホタルをしっかりと写真に収めておきたい」。車のライトはホタルの求愛行動の妨げになるため、市内の男性(37)は「少し離れた場所に駐車して、川辺をゆっくり歩くのもおすすめ」とほほ笑んだ。ホタルの舞は5月下旬まで楽しめる。(坂本出)