2022.05.16 04:00
【ニュースなぜなに】「生理の貧困」に支援広がる
体が大人になり始める10代の初めごろから、女性は毎月のように月経(生理)があります。この時に必要なのが生理用品ですが、生活するお金に困るなどして買えない人もいます。生理の貧困といわれる問題です。
函館市の雑貨店主の佐々木絵美(ささき・えみ)さん(37)は昨年3月、この問題をニュースで知り、「何かできないか」と考えました。ツイッターで寄付を呼びかけると、予想外に話が広まって多くの生理用品が次々と届き、無料配布に取り組み始めました。
全国から寄付された生理用品は、図書館や公民館のトイレなど、函館市内を中心に40カ所以上に置いています。このうち約20カ所は小中学校などの学校です。福島県や愛知県のお店など、他の地域にも届けています。
佐々木さんは「私も親に生理用品を買ってもらえなかった」と明かします。同じような苦しみを子どもたちに味わわせたくない、という思いが活動をささえています。
SNSで無料相談の活動もしていて、小中学生からも、自分のおこづかいで生理用品を買わなければならない、といったなやみなどが寄せられたそうです。親に生理の相談をできずに困っている子もいると言います。
生理の話をするのをためらう人もいますが、「生理はかくすことではないと思う」と佐々木さんは話します。「親に言えないなら友達や先生、近所の人でもいい。自分が一番信頼できる人に相談してみて」と呼びかけています。