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2022.05.13 08:37

「全国決勝走りたい」遅咲きの松林玲佳(MMG)県陸上の星に 29年ぶり女子100メートル新

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所属するMMGの先輩、古井理也と共に練習に励む松林玲佳(春野陸上競技場)

所属するMMGの先輩、古井理也と共に練習に励む松林玲佳(春野陸上競技場)

 高知の陸上界で、遅咲きの女性スプリンターが存在感を増している。社会人クラブ「MMG」所属の松林玲佳(24)=香美市土佐山田町。学生時代はさほど注目された選手ではなかったが、ここ数年、一気に才能が開花。今春には200メートル、100メートルでそれぞれ女子の県タイ、県記録を29年ぶりに樹立した。臨床工学技士でもある社会人の星は「全国の決勝で競える選手に」とさらなる高みを見据える。

 県記録ホルダーに名を連ねたのは、4月23日の高知市大会。200メートルの24秒35で県記録に並ぶと、2週間後の今月8日には、同市短距離競技会で再び快挙。従来の100メートル県記録を0・02秒上回る11秒90をたたき出した。

 本県の記録上位選手はこれまで、学生や県外実業団所属がほとんど。就職を機に一線を退く選手も多く、高知陸協の関係者も「仕事と両立しながら、県トップレベルの記録を出し続けるスプリント選手はまれ」と驚きを隠さない。

 山田小1年時、発足間もない山田クラブで競技を始めたが、名のある選手ではなかった。メインは短距離。鏡野中3年で県総体100メートル3位、岡豊高でも四国高校選手権まで進んだが、高2の冬に腰の疲労骨折。全国大会にはついに届かず、「やり切った感がなかった」。

 卒業後は、透析治療を支える専門職、臨床工学技士を目指して高知市内の医療専門学校へ。同時にMMGへ入部し、勉強しながら競技を続けたものの、タイムは伸びなかった。

 転機は、MMGの先輩、古井理也(こいまさや)(39)=高知市消防局=との出会い。専門学校2年目で出た全日本マスターズ選手権を機にコーチングを依頼し、「ただ走るだけじゃなく、体の機能を高め、悪い動きの原因を考えるようになった」。鍛錬は、翌夏の四国陸上選手権で花開く。100メートルで自己記録を0.5秒近くも縮める12秒08。国体の県代表にも初めて選出された。

 2019年から高知高須病院に勤務。コロナ禍による大会中止や左足の骨折などもあって走れない日々もあったが、「レースに出られること自体がありがたい。一本一本を大切にするようになりました」と話す。

 今月8日は、ちょうど母の日。母親の千加さん(52)、父親の誠さん(58)が見守る前で金字塔を打ち立てると、「一番のプレゼント」と喜んでくれた。同僚や患者さんも新聞記事を楽しみにしているそうで、「みんなが笑顔になってくれる。こんな幸せなことはないですね」。遅咲きな分、伸びしろも十分。周囲への感謝を胸に、仲間と理想の走りを探究し続けている。(横田宰成)

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