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2022.05.03 08:35

宇宙旅したミツマタが無事発芽 高知県仁淀川町、順調なら3年後に収穫し和紙に

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土の中から顔を出した、宇宙ミツマタの芽(仁淀川町下名野川)

土の中から顔を出した、宇宙ミツマタの芽(仁淀川町下名野川)

 吾川郡仁淀川町で採種され、昨年、宇宙を旅したミツマタの種がこのほど、同町内で発芽した。種は乾燥などに弱く繊細で、過酷な旅を終え無事に成長するか危惧されていたが、小さな緑の芽が土から顔を出し、関係者を喜ばせている。

 ミツマタの種は、東日本大震災の被災地復興を願うプロジェクトの一環で、昨年6月4日、米国のケネディ宇宙センターからロケットで打ち上げられ、同7月10日に地球に帰還し、約150粒が町に戻った。

 種は発芽を促すため、ネットに包んでいったん地中へ。プロジェクトを企画した一般財団法人「ワンアース」(茨城県)の顧問、大野敏光さん(67)=同町=が、今年3月20日に全てを24個のポットに分けて植え、約1カ月後に発芽。現在は3センチほどの芽が約20本確認でき、大野さんは「まさか、こんなに芽吹くとは」と驚く。

 順調に成長すれば、3年後には収穫できるという。樹皮が紙の原料となるミツマタ。町教育委員会は、宇宙ミツマタを原料に小中学校の卒業証書をすくことなどを検討。大野さんは「今後も大事に育て、挿し木で数も増やしたい。将来、夢のある使い方をしてほしい」と話している。(楠瀬健太)

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