2022.04.23 08:39
迫る万博、大阪あいりん地区は…高知県出身の男性「わしらの時代は終わりや」―ニュースを歩く
変わりゆく「あいりん地区」を見つめてきた高知県出身の男性(大阪市西成区)
変わりゆく大阪の街―。その風景を見つめながら、「わしらの時代は終わりや」とつぶやくのは高知県出身の男性(74)だ。男性は日本中が東京五輪に沸いた1964年、仕事を求めて同市西成区の「あいりん地区」に移り住んだ。
面積が1平方キロにも満たないあいりん地区には戦後、全国から日雇い労働者が集まり、日本の復興と高度成長を支えてきた。70年に1度目の大阪万博が開かれた際も、多くの労働者がインフラ整備に携わった。男性もその一人だった。
しかし、90年代のバブル崩壊、さらには21世紀以降のIT化の大波を受け、労働者らは余剰と見なされ、路上へと追いやられた。あいりん地区は近年、国内外からの観光客を受け入れるホテル街へと変わりつつある。
そして近づく2度目の万博。労働者たちはどこへ向かうのか。記者は男性と一緒にあいりん地区を歩いた。
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