2022.04.08 08:36
60人の山里にシバザクラ咲く 四万十町大正中津川「田舎じゃけんど、良かったら見に来てや」
田んぼの土手やあぜに咲くシバザクラ(四万十町大正中津川)
高岡郡四万十町の大正中津川地区で、田んぼの土手などに植えられたシバザクラが見頃を迎え、鮮やかな薄紫が陽光に映えている。見頃のピークは今週末。
地元の林業、林真次さん(56)が2014年、赤紫の花が咲くミリオンベルを四万十川支流の中津川沿いに植え始め、徐々にシバザクラへと切り替え。今では高さ5メートル、全長約50メートルの斜面を含めた計約30アールに広がり、田んぼに咲くレンゲと美しいコントラストを描いている。
大正地域の中心部から約12キロ離れた、約60人の小集落。植え始めたのは人を呼びたかったわけではなく「草刈りを省くため」だったそうだが、評判を聞いて集落を訪ねる人も増えつつある。
中津川集落活動センター「こだま」の近く。林さんは「田舎じゃけんど、良かったら見に来てや」。そう笑顔で呼び掛けていた。(小林司)