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2022.03.24 08:34

「1000年に1度」豪雨で20メートル超浸水も、高知県越知町の中心部 県内6河川の最大規模想定

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 高知県はこのほど、高岡郡越知町の坂折川など県内6河川で最大規模を想定した洪水浸水区域を公表した。「千年に1度」クラスの豪雨で増水した場合、同町中心部は5~20メートル以上浸水する恐れがあるとしている。

 坂折川のほかに公表された河川は、奈半利川(安芸郡北川村・奈半利町・田野町)、伊尾木川(安芸市)、柳瀬川(高岡郡佐川町・越知町)、桜川(須崎市)、新荘川(同市・高岡郡津野町)。

 坂折川では、流域平均で48時間に1143ミリの雨が降った場合の増水で、越知町中心部の1~10区(同町越知甲)がおおむね5~20メートル以上浸水するとされた。

 町危機管理課によると、1~10区には町人口の約3分の2が集中。同課は「現実的な想定ではない」としながらも「町は壊滅状態。避難者の受け皿が確保できない」。5月までに全戸配布を予定するハザードマップに最大想定の浸水範囲を示すほか、近隣自治体への広域避難なども検討していくとする。

 柳瀬川では、堤防23カ所がそれぞれ決壊した場合の浸水エリアを重ねて想定。佐川町北部の黒岩地区の広い範囲で20メートル以上、川沿いのJR西佐川駅周辺で5~10メートル未満、柳瀬や三野周辺で3~5メートル未満、町役場も0・5~3メートル未満の浸水とされた。

 奈半利川では堤防71カ所で同様の想定をし、流域3町村の役場周辺で1~3・3メートルの浸水。北川村のごく一部が20メートル超とされたが、同村によると民家などはない地点。伊尾木川は堤防37カ所の想定で、安芸市川北甲や伊尾木の平野部や国道55号などで0・5~5メートル浸水する。

 桜川では、須崎市の吾桑、多ノ郷両地区の広域が0・5~3メートルとし、一部で最大10メートルを想定。新荘川でも同市上分、新荘両地区を中心に最大10メートルが想定された。

 国や県は2020年度までに、県内16河川で最大規模を想定した洪水浸水区域を公表していた。今後も順次、県内各河川の想定を公表する予定で、県河川課は「自分の住んでいるところにどんなリスクがあるか知ってもらい、命を守るために適切な行動を取る参考にしてほしい」としている。

 公表された洪水浸水区域図などは、同課ホームページに掲載している。(地域報道部取材班)

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