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2022.03.13 08:35

二足の草鞋で頑張ってます!米穀店と木工作家 高知県四万十町の大川内さん―フォっトけないす

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工房で作業に精を出す大川内憲作さん(写真はいずれも四万十町米奥)

工房で作業に精を出す大川内憲作さん(写真はいずれも四万十町米奥)

 ギュルギュルル―。木の香漂う工房に電気ドリルの音が響く。高岡郡四万十町米奥の大川内憲作さん(66)は、創業99年の米穀店の3代目。その名刺には「二足の草鞋(わらじ) 履いてます」。もう一つのわらじとは、制作意欲旺盛な木工作家だ。

 若い頃からものづくりが大好き。50歳の節目に、「今後のライフワークにしよう」と木工に取り組み始めた。

 技法を本などで調べては見よう見まねで制作し、「自分の作品の評価が知りたい」と初出品した2016年の高南台地総合美術展では、ヒノキの椅子が特選に輝いた。「断然、やる気になった」と大川内さんは、19~21年の県展工芸部門でも連続入選を果たした。

 自宅や工房にはヒノキ、カエデ、桜などの木工品が並ぶ。椅子やテーブル、いろり、サックスの造形、木の名刺ケース、軍配、シカの角の壁飾り…。地域の依頼を受け、百葉箱を作り、神社の鳥居、さい銭箱なども奉納した。

 「作っているうちに創意工夫のアイデアが生まれてくる。わくわくする」と大川内さん。うわさを聞きつけた町外の人から「こんなテーブルを作って」と依頼されることもあるという。

 「作っても置き場がのうてねえ…。展示する倉庫が欲しい」と笑うが、次作の構想はもう固まっているそう。「素材に別の素材をはめ込む象嵌(ぞうがん)の技法を使った木製のフィギュア。作品名も決めてます」。探究心は衰えない。(窪川支局・小林司)

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