【やさしい日本語】ブラジル人の医者オタビオ・オオマチさん、高知に　８年かけ国の試験に合格

2022.02.15 17:42

【やさしい日本語】ブラジル人の医者オタビオ・オオマチさん、高知に　８年かけ国の試験に合格

高知新聞社

高知大(こうちだい)にブラジル人(じん)の医者(いしゃ)
８年(ねん)かけて国(くに)の試験(しけん)に合格(ごうかく)
オタビオ・オオマチさん

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　高知(こうち)大(だい)病院(びょういん)に外国(がいこく)人(じん)の医者(いしゃ)がいます。オタビオ・オオマチさん、４８歳(さい)。

　ブラジルで医者(いしゃ)になり、国境(こっきょう)なき医師団(いしだん)から東京(とうきょう)大(だい)の大学院(だいがくいん)へ。日本(にほん)で8年(ねん)勉強(べんきょう)し、医者(いしゃ)の試験(しけん)に合格(ごうかく)しました。

　オオマチさんは日系(にっけい)３世(せい)。ブラジルで生(う)まれ、育(そだ)ちました。サンパウロ大(だい)医学(いがく)部(ぶ)を２０００年(ねん)に卒業(そつぎょう)。国境(こっきょう)なき医師団(いしだん)として、２００５年(ねん)から２００８年(ねん)まで、インドネシア・スマトラ沖(おき)地震(じしん)の被災地(ひさいち)で働(はたら)きました。

　日本(にほん)に来た(きた)のは２００９年(ねん)。東京大(とうきょうだい)の大学院(だいがくいん)で公衆(こうしゅう)衛生(えいせい)を学(まな)び、２０１２年(ねん)に日本(にほん)で働(はたら)くことを決め(きめ)ました。外国(がいこく)人(じん)も日本(にほん)の試験(しけん)に受か(うか)れば、医者(いしゃ)になれると聞(き)いたからです。

　オオマチさんは日本語(にほんご)を話(はな)すことができました。生活(せいかつ)に困(こま)りませんが、試験(しけん)は別(べつ)でした。専門(せんもん)の言葉(ことば)や漢字(かんじ)に苦(くる)しみました。「病気(びょうき)の名前(なまえ)は、日本語(にほんご)と英語(えいご)で全(まった)く違(ちが)います。泣(な)きたくなりました」とオオマチさん。

　大阪(おおさか)で薬局(やっきょく)で働(はたら)き、大学(だいがく)の先生(せんせい)をしながら勉強(べんきょう)を続(つづ)けました。試験(しけん)を初(はじ)めて受(う)けたのは2018年(ねん)。２０２０年(ねん)に合格(ごうかく)しました。

　高知大(こうちだい)を選(えら)んだのは日本(にほん)のテレビドラマ「Ｄｒ．コトー」を見(み)たからです。小(ちい)さな島(しま)で働(はたら)く医者(いしゃ)のドラマを見(み)て、「いなかで医者(いしゃ)をしたい」と考(かんが)えました。知(し)り合(あ)いの医者(いしゃ)が「それなら、高知大(こうちだい)がいいですよ」と教(おし)えてくれました。

　２０２１年(ねん)、高知(こうち)大(だい)病院(びょういん)へ。１２月(がつ)には高知(こうち)市(し)のいなか、高知(こうち)市(し)土佐(とさ)山(やま)の診療所(しんりょうじょ)で１カ月間(かげつかん)、働(はたら)きました。「高知(こうち)の言葉(ことば)は世界(せかい)で一番(いちばん)、難(むずか)しいです」とオオマチさん。

　将来(しょうらい)は、日本語(にほんご)がうまく話(はな)せない外国(がいこく)人(じん)向(む)けの診療所(しんりょうじょ)を作(つく)ることも考(かんが)えています。「人(ひと)の役(やく)に立(た)ちたい。日本(にほん)語(ご)や英語(えいご)、ポルトガル語(ご)を生(い)かしたい。日本(にほん)で仕事(しごと)がしたいです」と話(はな)しています。

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