2022.01.26 08:26
〈シャモライス〉甘じょっぱい家庭の味 ほっこり味めぐり(18)酒処さかえ(南国市後免町2丁目)
南国市特産の「ごめんケンカシャモ」を使ったシャモライス。ごま油の香ばしさが食欲をそそる(写真はいずれも南国市後免町2丁目の酒処さかえ)
看板は、おかみの吉永ひろ子さん(72)と、長男で2代目の栄治さん(46)が手作りする総菜。サトイモの唐揚げやナスの煮物、ブリカマ…。優しい家庭の味が老若男女に愛されている。
「かみ応えがあって大好き。いっつも頼みゆう」。両親と来ていた小学生のきょうだいが、ぱくついていたのがシャモライス。100%純血種の市名物「ごめんケンカシャモ」が入った人気メニューだ。
下町の薫り漂う店は地元民の憩いの場所。家庭の味をさかなに会話が弾む
ひろ子さんの夫で、先代の博さんが10年ほど前に始めた「さかえライス」がベース。市の名物を発信しようと、鶏肉の代わりにシャモ肉を使うようになった。博さんは6年前、68歳で他界したが、常連客によると「甘じょっぱい、昔のまんまの味」。ひろ子さんは「家で作りよったおかずの味やき、変わらなあね」と笑う。
酒場詩人の吉田類さんや南海キャンディーズの山里亮太さんも訪れた、下町の飲み食いどころ。「シャモライス」と描かれた大きな赤い看板が目印だ。(香長総局・横田宰成)
【メモ】シャモライスは880円。営業時間は午後6~11時、日祝定休。南国市後免町2丁目8の3。電話088・864・3972。