2022.01.23 08:35
〈鍋焼きうどん〉小麦香るこだわりの麺 ほっこり味めぐり(16)三里うどん本舗(高知市十津2丁目)
アツアツの鍋焼きうどん(写真はいずれも高知市十津2丁目)
「高知は熱いうどんが好きな人が多いみたい。夏場も鍋焼きの注文が入る」と話すのは店主の河津忠さん(66)。香川で建設会社を経営していたが、バブル崩壊のあおりで会社を畳み、趣味のうどんを仕事にしたという経歴の持ち主だ。その後、息子夫婦が暮らす高知へ。今の店を始めた。
こだわりの自家製麺でうどんを作る河津忠さん
「のどごしと鼻から抜ける小麦の香りを楽しんでほしい」。ゆでたて麺に具材をのせ、いりこや昆布などでだしを取ったつゆを入れて煮立てれば完成だ。ふうふうとかき込めば、おなかの中から温まる。本場の味を堪能できる。
冷たい麺に熱いつゆをかけた「まかないうどん」(=ひやあつ)、だしを使った中華そばもおすすめで、忠さんは「いつも『おいしかった』と感じてほしいだけ」。店を手伝う妻の和子さん(66)も「やりたいようにやらせてあげたい」と穏やかに笑う。
今の店を開いて今年で10年。一杯へのこだわりも変わらずアツアツだ。(報道部・坂本 出)
【メモ】鍋焼きうどんは700円。営業は平日午前11時~午後2時、土日は午前8時(4~9月は午前7時)から。不定休。十津2丁目4の11。電話088・855・7003。