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2022.01.12 08:31

〈コーヒー〉「風」と「海」を味わう  ほっこり味めぐり(8)SUNLIFE COFFEE(黒潮町入野)

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苦みとコクが特長の「風」(写真はいずれも黒潮町入野のSUNLIFE COFFEE)

苦みとコクが特長の「風」(写真はいずれも黒潮町入野のSUNLIFE COFFEE)

 注文が入ると、1杯分のコーヒー豆を計量スプーンですくい、機械でひいて粉にする。紙フィルターに入れ少しずつ湯を注ぐと、心安らぐ香りが漂う。ゆっくり抽出されていくコーヒー。ぼうっと眺めるひとときがいい。

 幡多郡黒潮町入野のコーヒー専門店「SUNLIFE COFFEE(サンライフ・コーヒー)」は土佐くろしお鉄道の無人駅、土佐入野駅の構内にあるテークアウト専門店。1人で切り盛りする斉藤成希(みずき)さん(24)は「賃料の安い場所を探したらここだった」と、飾り気なく話す。

 同町出身。県外の専門学校に通っていた頃、試験勉強のお供としてコーヒーを愛飲するように。豆のひき具合や湯の温度、道具によっても味わいが変わる。「その面倒くささ、手間が楽しいんです」

 いつか地元で働きたい、好きなコーヒーの店もやってみたい。2020年9月に店を開き、そんな二つの夢を一度にかなえた。

1杯ずつ丁寧に入れる斉藤成希さん

1杯ずつ丁寧に入れる斉藤成希さん

 斉藤さんがブレンドした看板メニューは、主にブラジル産の豆を使った苦みとコクが特長の「風」。もう一つが、エチオピア産豆をベースにすっきりした口当たりでベリーのような香り漂う「海」。常連客は「風派」「海派」に分かれるとか。斉藤さんは「近くの海へ行くから『海』、外で落ち着きたいから『風』。難しく考えずに、雰囲気で選んで」と笑う。

 海と風とコーヒーが香る無人駅。黒潮町の自然に抱かれて、今日もゆっくりと時が流れる。(幡多支社・河本真澄)

 
  【メモ】ホット400円、アイス430円、カフェオレ450円。コーヒーのほか、軽食としてホットサンド300円も。営業は午前10時~午後4時。月曜定休。入野1986。電話090・5915・8996。

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