2024年 04月25日(木)

現在
6時間後

こんにちはゲスト様

高知新聞PLUSの活用法

2022.01.10 08:40

〈タイ丼〉自前養殖で新鮮ぴちぴち ほっこり味めぐり(6)魚ごころ(大月町柏島)

SHARE

分厚い刺し身に特製だれが絡むタイ丼(写真はいずれも大月町柏島の「魚ごころ」)

分厚い刺し身に特製だれが絡むタイ丼(写真はいずれも大月町柏島の「魚ごころ」)

 幡多郡随一の観光名所、大月町柏島。地元では「渡場(わたしば)」と呼ばれる地区、エメラルドグリーンの海が見える堤防沿いに店を構えるのが「魚(うお)ごころ」だ。

店内からはエメラルドグリーンの海も見える

店内からはエメラルドグリーンの海も見える

 もともと養殖業者。ハマチからマダイに魚種を変えたのを機に、15年ほど前に店を開いた。店主の黒田厚子さん(73)は「当時も観光客は多かったけんど、食べる場所が少なくてねえ。自慢のタイを味わってもらいたかった」と振り返る。

 柏島の湾内に設置している養殖小割りから、一つ年上の夫が毎朝水揚げするから、マダイは新鮮ぴちぴち。血を抜き、氷で締めた後、厚子さんが腕を振るう。

 タイ丼は、分厚い刺し身が8切れものったぜいたくな一品で、厚子さんは「分厚いのはいつまでたっても切るのが下手なが」。しょうゆに砂糖や白だしをブレンドした特製だれとの相性は抜群だ。

 観光客の多い夏場には、長蛇の列ができる。待ち時間の長さに機嫌が悪くなった客が、タイ丼を食べた後「待ったかいがあった!」と笑顔で帰っていったことも。厚子さんは「涙が出るくらいうれしかった。遠くから再々おいでてくれるリピーターもいる」と頬を緩める。

 新型コロナウイルスの影響で、客足は減り気味だそうだ。それでも厚子さんは「お客さんと話すのが好きでやってきた。ご飯も本当は無料で食べてもらいたいぐらい。身体が動く限りは続けたい」。前向きな店主の愛嬌(あいきょう)も立派な隠し味だ。(宿毛支局・新妻亮太)

 【メモ】午前11時半から午後3時。天候次第で水揚げできない日があるため、不定休。タイ丼(950円)のほか、煮付けやカマ焼き定食も。1組限定で宿泊も可。柏島1096の2。電話0880・76・0077。

高知のニュース 大月町 グルメ 味めぐり

注目の記事

アクセスランキング

  • 24時間

  • 1週間

  • 1ヶ月