2021.12.24 08:36
明神水産勢10年連続首位 一本釣り漁獲高「第88佐賀明神丸」が初トップ 高知県黒潮町
今夏、宮城県の気仙沼港から出漁する第88佐賀明神丸。初めて漁獲高日本一に輝いた(明神水産提供)
近海一本釣り漁は高知、宮崎、三重、静岡の各県に籍がある約40隻が操業。同社は現在4隻で、今月上旬に全ての漁を終えた。
「第88―」の漁獲量は1667トン(昨年比250トン増)、「第83―」は1577トン(同92トン増)。4隻合わせると5121トン(同897トン増)で、「第88―」の森下靖漁労長(48)は「今年はカツオが多かった。上出来」と振り返った。
一方で漁獲高は、新型コロナウイルス禍による飲食店の需要減が響いた。「第88―」は昨年比370万円減、「第83―」は同5490万円減の3億9850万円、4隻合計では8900万円減の12億7300万円だった。
「第88―」は2019年建造で、乗組員は22人。2月に船団の先陣を切って出航。南西諸島から三陸沖にかけてカツオを追い、11月末に宮城県・気仙沼港に寄港して漁を終えた。
森下漁労長は「社内で最も新しい船である以上、1位にならないかん、という使命感がずっとあった」「やっと成果が出た。次もまた一番に、という思いを強く持ちたい」と気を引き締めていた。(河本真澄)