2021.12.11 08:25
足摺ブリ一本釣り存続を 組合がプロジェクト、ネット販売参入 高知県土佐清水市
伝統のブリ漁存続へ立ち上がったプロジェクトメンバー(土佐清水市の伊佐漁港)
同組合によると、ブリ漁が始まったのは1921(大正10)年。漁期(10~3月)は毎日、足摺岬沖約2キロの漁場でメジカなどの餌をまき、居着かせたブリを一本釣りで揚げる。船上沖締めで鮮度を高く保っている。
100年の節目を迎えたブリ漁だが、新型コロナウイルスの影響による魚価低迷、燃料高騰に加え専用船(1隻)の乗組員も高齢化が進む。「組合は存続の危機にある」(関係者)ことから、地産商品の開発・販売などを手掛ける市内の会社、クレストが呼び掛け、組合と同社、同サイト運営のパンクチュアル(須崎市)が連携した。
土佐清水市足摺岬の伊佐漁港では8日、プロジェクト発表会が開かれ、岡野慶三組合長(71)は「安心安全なものを送りたい」と抱負を述べた。
商品はブリ1本(5~6キロ)、半身、わら焼きたたき、漬け丼の素。同サイトでは全商品を扱い、20日まで特別価格で販売している。半身以外は市ふるさと納税の返礼品にも採用されている。
岡野組合長は「脂が良質でむつこくなく、『無限に食べられる』という声もある。プロジェクトをきっかけに、港に灯がつくようやっていきたい」と話していた。(山崎彩加)