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2021.12.09 08:36

魚信 はっぴぃ魚ッチ 大金星!砂浜からカツオ、音楽コンビが100均ジグで

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激闘の末、カツオを手にした中島和樹さん。思いがけぬ釣果にこの笑顔

激闘の末、カツオを手にした中島和樹さん。思いがけぬ釣果にこの笑顔


 高知市のイオンに勤務する中島和樹さん(57)は10月下旬、釣り仲間が「奇跡的大金星!」と驚く体験をした。

 芸西村の海岸で、友人とキスを狙っていた時のこと。2人は高知市のライブホールで知り合ったミュージシャン仲間。ベースの中島さんは「ナカちゃん」、相手はギターの「トオルちゃん」(56)というコンビだ。

 中島さんは岡山県出身。5年前に2度目の高知勤務となり、仕事の合間に、ルアー釣りや音楽演奏で高知ライフを満喫しているという。

 この日、海はにぎやかだった。キスは朝からよく釣れたし、浜辺になぜか、サバゴがピチピチと打ち上げられていた。午後3時ごろ、キスは100匹を超え、餌のアオイソメが底を突きかけた。

 「トオルちゃん、僕はもうルアー投げるよ」

 中島さんがそう言い、100円ショップで買ってきたメタルジグを結び始めた、ちょうどその時。

 「ナカちゃーん、あれ見て!」

 振り返ると、20メートルほど沖の海面が沸騰したようにザバザバと音を立てて盛り上がっている。

 夢中でジグを投げ、引いてくる。「コツッ」という当たり。乗らないな…と思った直後、ぎゅーんと竿(さお)が絞られ、一気に糸が引き出された。

 でか~い!

 糸を巻き取っても、すぐジャーっと出される。2人はまだ見ぬ魚に引きずられるように、砂浜を行ったり来たり。

 「70センチのスズキだってこんなに引かないよ」

 「絶対、1メートルを超えてるって」

 2人の脳内に巨大魚が描かれていく。

 必死で竿を支える中島さんの喉はカラカラ。ボクシングのトレーナーのように、トオルちゃんが横からペットボトルのお茶を飲ませる。約30分の格闘の末、ようやく波打ち際に寄せてきた魚の胸ビレが見えた。ん? 思ったより小さいか…。

 「カツオやない!?」

 66センチの美しい魚体を前に、2人は顔を見合わせた。予期せぬ獲物に興奮しつつ記念撮影し、「さっ、早よ帰ろ!」。

音楽仲間が集まり、釣りたてのカツオでわいわいと

音楽仲間が集まり、釣りたてのカツオでわいわいと

 向かった先はいつも演奏しているライブホール。やはり釣り師でマスターの浅利新吾さん(57)が腕を振るい、カツオは他の常連が釣ってきたマダイなどと刺し盛りに。キスは大盛りの天ぷら。知らせを聞きつけた音楽仲間が続々と集まり、盛り上がったとか。

 「あっという間。最高の1日でした」と振り返る中島さん。ちなみに、この釣果を県外の友人に報告すると、「高知でしょ? そりゃカツオ、釣れるでしょ」と冷めた反応だったとか。

 いやいや。いくらカツオ県でも、浜辺で釣ったら「金星」です!(本紙・ハチ)

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