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2021.11.27 08:38

よさこい生みの親、故武政英策さんの楽譜寄贈 わらべ歌や音頭1500点、高知市に

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武政英策さんの楽譜や資料。親族の森田繁広さん(左)が高知市に寄贈した=高知市役所

武政英策さんの楽譜や資料。親族の森田繁広さん(左)が高知市に寄贈した=高知市役所

 「よさこい鳴子踊り」を作詞作曲した高知市の音楽家、武政英策さん(1907~82年)の楽譜やカセットテープなど1564点を親族が26日、高知市に寄贈した。武政さんが採譜した県内のわらべ歌、作曲した各地の祭りの音頭、社歌など高知の音楽文化を伝える貴重な資料群で、市は今後、一般公開などを検討する。

 武政さんは愛媛県出身で、東京大学狸穴(まみあな)分校で学び、NHK京都和洋管弦楽団の指揮や映画音楽の作曲を手掛けた。疎開をきっかけに高知で暮らし、復員兵が歌っていたのを採譜した「南国土佐を後にして」がヒットした。

ライフワークとして各地でわらべ歌や民謡を聞き取って採譜した。住民の依頼で地域の歌や社歌、校歌を数多く作曲し、よさこい祭りの生みの親の一人としても知られている。作った曲は採譜や編曲を含め1万曲を超える。

 寄贈されたのは、「鰹(かつお)のバラ抜き歌」「浦戸節」「芸西音頭」「農協役職員連盟行進曲」「高知スーパーの歌」といった高知の文化や時代を表す楽譜の数々。各地に伝わる田植え歌や子守歌、手まり歌なども記録されている。住民の歌を取材時に録音したカセットテープもある。

故・武政英策さん

故・武政英策さん

 妻の故・春子さんが2005年から市文化振興事業団に預けており、親族が正式に寄贈。高知市役所で開かれた贈呈式に、親族の森田繁広さん(71)=高知市=やよさこい文化協会の代表らが出席し、岡﨑誠也市長から表彰状が贈られた。

 森田さんは「音楽に情熱を燃やし、いろんな人がいまだに墓参りに来てくれる。一般公開して大勢に見てもらえれば、本人も喜ぶと思う」と話していた。(福田一昂)

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