2021.11.27 08:38
よさこい生みの親、故武政英策さんの楽譜寄贈 わらべ歌や音頭1500点、高知市に
武政英策さんの楽譜や資料。親族の森田繁広さん(左)が高知市に寄贈した=高知市役所
武政さんは愛媛県出身で、東京大学狸穴(まみあな)分校で学び、NHK京都和洋管弦楽団の指揮や映画音楽の作曲を手掛けた。疎開をきっかけに高知で暮らし、復員兵が歌っていたのを採譜した「南国土佐を後にして」がヒットした。
ライフワークとして各地でわらべ歌や民謡を聞き取って採譜した。住民の依頼で地域の歌や社歌、校歌を数多く作曲し、よさこい祭りの生みの親の一人としても知られている。作った曲は採譜や編曲を含め1万曲を超える。
寄贈されたのは、「鰹(かつお)のバラ抜き歌」「浦戸節」「芸西音頭」「農協役職員連盟行進曲」「高知スーパーの歌」といった高知の文化や時代を表す楽譜の数々。各地に伝わる田植え歌や子守歌、手まり歌なども記録されている。住民の歌を取材時に録音したカセットテープもある。
故・武政英策さん
森田さんは「音楽に情熱を燃やし、いろんな人がいまだに墓参りに来てくれる。一般公開して大勢に見てもらえれば、本人も喜ぶと思う」と話していた。(福田一昂)