池川茶園１０周年、記念の新作ショコラ発売　農家女性が消費拡大へ奮闘　高知県仁淀川町

2021.11.10 08:35

池川茶園１０周年、記念の新作ショコラ発売　農家女性が消費拡大へ奮闘　高知県仁淀川町

高知新聞社

開業１０周年を記念した新作スイーツをＰＲする池川茶園のスタッフ（仁淀川町土居甲）

　吾川郡仁淀川町でお茶のスイーツを製造販売する「池川茶園」（土居甲）が開業１０周年を迎え、このほど、日頃の感謝を込めた新作のショコラを発売した。茶の消費拡大に向けた農家女性たちの奮闘が実を結び、経営するカフェは県内外から年間２０万人が訪れる人気スポットとして定着している。

　同社は、家庭での茶葉の消費減や農家の高齢化などを背景に、地元女性たちが２０１１年に設立。仁淀川の支流、土居川の澄んだ流れを見下ろす場所にスイーツ工房兼カフェを構えた。

　開業時から提供する「茶畑プリン」をはじめ、茶の風味を生かしたパフェやティラミスなどを続々と開発し評判を呼んだ。仁淀川観光の客らも多く立ち寄り、ネット販売などを含めた近年の売り上げは年間３千万円超。新型コロナウイルス下でも大きな落ち込みはないという。

　１０周年を記念し今月から販売している「茶畑贅沢（ぜいたく）レアショコラ」は、フワフワのスポンジケーキでしっとり濃厚な茶風味の生チョコを挟んだ一品。味はかぶせ茶とほうじ茶の２種類がある。カフェでは温かいお茶とセットで税込み５００円。持ち帰りのギフトセットも販売している。

　池川茶園の山中由貴社長（７２）は「甘くて、お茶と一緒に食べると幸せな気分になる」と新作をＰＲ。１０年の節目には「小さなことからコツコツやってきてあっという間やった。これからも継続して、池川のお茶を発信していきたい」と決意を新たにしている。（楠瀬健太）

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