2021.10.29 08:35
だるま夕日 宿毛湾染め 冬到来告げる
だるま夕日シーズン到来。養殖いかだの上、蜃気楼によって雲のように見えるのは九州の島(宿毛市小筑紫町小浦)
宿毛湾に風物詩「だるま夕日」のシーズンが到来した。冬はすぐそこ―。
宿毛市小筑紫町小浦の岸壁。27日夕、太陽は薄い雲に覆われていたものの、水平線ぎりぎりで真っ赤な姿を現した。やがて養殖いかだの向こう、海面からもう一つの太陽がゆらゆらと上昇。蜃気楼(しんきろう)によって水面から浮いているように見える九州の島が重なったものの、立派な“だるま”になった。
水平線近くの空はオレンジ色に染まり、立ち止まって見つめる人もちらほら。散歩中の70代男性は「今年初やないかえ。わしらは子どもの頃から見慣れちょうけんど、やっぱりえいわね」と笑顔を見せていた。
だるま夕日は、大気と海水の温度差が大きい時季に発生する蜃気楼の一種。同市では例年10月下旬~2月中旬に沿岸各所で見られる。(新妻亮太)