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高知新聞PLUSの活用法

2021.08.05 00:02

広告特集【高知子ども未来プロジェクト2021】第1回まなびプログラム 掲載いたしました

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潜って、泳いで、海を体感!

多様ないのちを育む、柏島の海へ

 子どもたちに、その土地ならではの魅力を知ってほしいとスタートした「高知子ども未来プロジェクト まなびプログラム」。2年目の今年は、三つのプログラムを予定しています。
 第1弾は8月1日に、大月町柏島で「柏島うみのがっこう」を実施。高知のお魚博士、黒潮実感センターの神田優センター長が講師を務める「柏島うみのがっこう」に、親子16人が一日入学しました。
 朝10時、一行は船に乗り柏島の海へ。その数日本一の1150種以上の魚が生息するこの海で、どんな魚に出合えるでしょう? 波のない穏やかな内海を、シュノーケリングで探索します。マスクやシュノーケルの着け方を教わった後、足ヒレを着けて海へドボン! シコロサンゴ、ソラスズメダイやクマノミなどを間近に見ることができました。



きれいな海の実態に迫る!

海の中をのぞいてみよう!


成長しても大きさが1cm以下の貝を微小貝という。顕微鏡で見ると、立派な貝の形をしていることがわかる

 興奮冷めやらぬ間に、白浜のビーチへ移動。「ここには小さな小さな微小貝がいます。水のきれいな環境の良い所にしかいない貝です」と神田先生。「ほら!」と広げた手のひらには、小さい白やピンクの粒。それはそれは小さな貝で、持ち帰って実体顕微鏡で見ることにしました。
 「では、これを見てください」という神田先生の手には砂の入ったざる。「これを水で洗ってみます。どうなるかな?」。海の中でざるを振ると、砂が落ちて白い粒が残ります。「これはプラスチックのごみが劣化し小さな破片となったマイクロプラスチックです。魚が餌だと思ってこれを食べ、体に蓄積され、その魚を人間が食べています。今や、世界中の人の便からマイクロプラスチックが検出されています。人間が出したごみは人間に返ってくるということです。マイクロプラスチックだけなら便と一緒に排せつされますが、実はこれに海を漂う有害な化学物質が付着し、体に悪影響を与える可能性が指摘されています。微小貝がいて、環境が良いと思われる柏島にも、こんなにたくさんのマイクロプラスチックがあるんです。では、海全体ではどうでしょう?」。真剣に考え込む子どもたちの顔を見ながら、「海を守るために自分たちでできることを考えてほしい」と話しました。



魚の顔や身体を観察しよう!

 教室ではこの魚をよく観察し、特徴を捉えながらスケッチします。バットに入れた魚が配られると、神田先生が観察のポイントを説明。「魚のひれってどこにある? ひれの骨の数は何本? 全体の長さに対する頭の長さはどのくらい?」。参加者たちは真剣な表情で魚を見つめ、定規で長さを測ったり、ひれを広げてみたりしながら絵を描いていきます。「ひれってこんなところにある」「釣ったときと色が変わってきた」と言いながら、夢中で仕上げていきました。 午後のプログラムは、漁港での魚釣りと、釣った魚の観察スケッチ。餌の付け方を習ったら、早速釣り糸を垂らします。海は、餌に魚が集まってくるのが見えるほど透明。浮きが沈むのを待って引き上げると、しま模様の魚が釣れました。神田先生によると、その魚は「オヤビッチャ」。あちこちで「釣れた!」「掛かった!」の歓声が上がります。魚を針から外すのに苦戦しましたが、たくさんの魚が採集できました。

 盛りだくさんの海の体験。参加者たちは、海の美しさ、豊かさを存分に感じ取りつつ、マイクロプラスチックにも大きな関心を寄せ、課題としてしっかり受け止めていました。



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