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2021.07.07 08:38

和紙の国産原料に関心持って 土佐和紙職人と作家、高知市で合同展

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和紙の製品とアート作品が並ぶ合同展


 土佐和紙の職人とアート作家による合同展「和紙のこと2021」が高知市横内のギャラリー「星ケ岡アートヴィレッヂ」で開かれている。18日まで。

 合同展は、農家の高齢化で生産量が減り、入手が難しくなっている楮(こうぞ)などの国産の和紙原料に関心を持ってもらおうと同ギャラリーが企画。土佐市の和紙職人、田村寛さんや吾川郡いの町の鹿敷製紙など県内の作り手5組と、県内外の作家17人が、国産原料を使った製品や作品を展示している。

 藍やヤマモモで草木染めされた自然な色合いが美しい和紙や、和紙を手漉(す)きする際に使われる木製の道具類が並ぶ。アート作品では、和紙の柔らかな風合いを生かして、クッションや水彩画、壁飾りなどに作家独自の表現がなされている。

 愛知県の作家、酒井敦美さんの作品「ミツマタのシルエット」は、皮を剥いだ後のミツマタの白枝の背景に四季を表現した切り絵が投影され、幻想的な世界が楽しめる。

ミツマタを使った酒井敦美さんの切り絵作品(写真はいずれも高知市の星ケ岡アートヴィレッヂ)


 合同展の呼び掛け人の一人、田村さんは、「紙漉きと作家、お客さんがつながることで、和紙の裾野が広がり、原料の問題にも関心を持ってもらえたら」と話している。

 期間中の土日には和紙を使ったワークショップを開催。平日は、楮の皮を包丁で剥ぐ作業「へぐり」の体験もできる。問い合わせは星ケ岡アートヴィレッヂ(088・843・8572)へ。(楠瀬慶太)

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