2021.06.15 08:16
[県体2021] バレーボール 高知女子3連覇 攻め貫き高い壁崩す
〈6/14バレーボール女子決勝〉高知2-1明徳義塾
高知の主将小谷がライトから放った強烈なスパイクが、明徳のブロックを破ってコートに突き刺さった。試合を通して苦しめられた高い壁を打ち崩し、シーソーゲームを制した。
1セット目は高知ペース。相手のスパイクの威力をブロックでそぎ、強烈なカウンターを決める。両翼からの自在な攻めに、センターからの速攻も絡め相手に的を絞らせない。攻守がかみ合い、8連続ポイントを奪うなど、レフトの吉村も「自分たちの形で試合ができた」とうなずく、納得の試合運びだった。
ところが2セット目、ミスが続く。そこから「焦ってしまい、メンタル的に押されてしまった」(吉村)。立て直しがうまくいかず、連続ポイントを許す場面が増える。22―25で2セット目を落としてしまう。
勝負の3セット目。2セット目から続くサーブレシーブの乱れで、トスがレフトに集まり、攻撃が単調になった。明徳は終始、高いブロックでスパイクのコースを絞らせ、粘り強いレシーブでボールを落とさない。
じりじりとしたラリーが続く中、吉村と横田の2年生コンビを中心に、スパイカー陣は攻める姿勢を貫いた。「(サーブで)崩されても、みんなが上げてくれたトスだから、絶対打とうと思っていた」と吉村。つらい体勢でも、厳しいボールでも、最後まで打ち切ることで得点を重ねた。
エース小谷も、相手に流れが行きそうな場面で、高い打点からたたきつけるスパイクを決め、勢いを渡さない。「厳しい状態でも、諦めずに打ち切れたのはよかった」と胸をなで下ろした。
一方、小谷はリーダーとして「ミスから連続失点したし、コンビバレーも使えなかった。本来の力を出せるように練習したい」と反省する。県体はこれで3連覇。全国舞台の経験も増えた。勝負の夏へ向け、もっともっと強くなる。(平野愛弓)