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2021.04.20 08:33

平尾学術奨励賞に郷土史家・山本弘光さん 高知県西部の中世石造物発見

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「ライフワークとしての集大成。今後の研究に役立ててもらえたら」と話す山本弘光さん(宿毛市平田町)

 高知県の歴史や民俗などに関する優れた研究をたたえる「平尾学術奨励賞」の第42回受賞者が、宿毛市平田町の郷土史家、山本弘光さん(72)に決まり、公益財団法人高知新聞厚生文化事業団(中平雅彦理事長)が19日発表した。山本さんは県西部を長年調査し、中世期の石塔や石仏、石碑といった「石造文化財」を多数発見、基礎資料としてまとめたことが評価された。

 受賞対象となったのは「高知県西南部の中世石造文化財(下ノ二)」(「よど」第21号)。県西部に点在する中世期の石塔や石仏などの石造物を巡って写真や拓本に記録し、当時の史料と照らし合わせながら、制作者や時代背景などを推定した。

 選考委員からは「時間をかけた丹念な調査。論文を書いた後も新しい石造物を見つけている。今後の研究における基礎資料になる」と評価された。

 同賞は、歴史家の平尾道雄さんの業績を記念して創設。1980年から毎年、歴史、歴史地理、考古、民俗の各分野で優れた成果を上げた県内在住の研究者を表彰している。今回は、昨年発表された研究論文や研究書など計229点を対象に、近代史研究家の公文豪さんら5人が選考に当たった。

 贈呈式は5月14日、高知市の高知新聞放送会館で行われる。(谷沢丈流)

高知のニュース 宿毛市

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