2021.04.20 08:33
平尾学術奨励賞に郷土史家・山本弘光さん 高知県西部の中世石造物発見
受賞対象となったのは「高知県西南部の中世石造文化財(下ノ二)」(「よど」第21号)。県西部に点在する中世期の石塔や石仏などの石造物を巡って写真や拓本に記録し、当時の史料と照らし合わせながら、制作者や時代背景などを推定した。
選考委員からは「時間をかけた丹念な調査。論文を書いた後も新しい石造物を見つけている。今後の研究における基礎資料になる」と評価された。
同賞は、歴史家の平尾道雄さんの業績を記念して創設。1980年から毎年、歴史、歴史地理、考古、民俗の各分野で優れた成果を上げた県内在住の研究者を表彰している。今回は、昨年発表された研究論文や研究書など計229点を対象に、近代史研究家の公文豪さんら5人が選考に当たった。
贈呈式は5月14日、高知市の高知新聞放送会館で行われる。(谷沢丈流)