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2021.02.19 08:00

【ワクチン開始】安心につながる接種に

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 国内で新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。県内ではきょうから始まる。同意を得た医療従事者への先行接種で、安全性を確かめる調査も兼ねている。
 感染収束に道筋を付ける第一歩だ。希望する人が円滑に接種を受けられる体制をつくる必要がある。
 ただ、海外から輸入するワクチンの供給量が見通せないなど、接種が計画通りに進むかどうかに懸念もある。政府は混乱を生じさせず、ワクチン接種を国民の安心につなげなければならない。
 ワクチンは米ファイザー製で、約3週間間隔で2回接種する。海外の治験では、未接種に比べて発症率が95%減る結果が出ている。
 接種が認められるのは16歳以上で、予防接種法に基づき、国が費用を負担する。国民には原則として接種を受ける努力義務が生じるが、個人の判断に委ねられ、接種しなくても罰則はない。妊婦は努力義務の対象外になった。
 発熱や痛み、だるさなどの副反応は今のところ、深刻な例は少ない。厚生労働省の研究班が先行接種で日本人に関するデータを集めて分析し、毎週公表していく方針だ。
 コロナワクチンは開発されてまもなく、効果の持続期間などもよく分かっていない。国民は判断材料を求めている。政府は正確な情報を迅速に提供する責任がある。
 計画では、来月中旬から新型コロナの診療に関わる医療従事者約370万人、4月以降に65歳以上の高齢者約3600万人に優先接種を始める。
 ただ、スケジュールがずれ込む可能性も指摘され始めた。欧州連合(EU)は域内で製造したコロナワクチンの輸出管理を強化した。ベルギーで生産されているファイザー製も供給量が見通せなくなっている。
 日本に12日に到着した第1便は最大約38万回分。毎日同じ量が届いたとしても、優先接種の4千万人近くの1回分をカバーするだけで3カ月以上かかる計算になる。第2便は来週の予定だが、その後の到着ははっきりしない。政府は契約通りの供給量を強く求めていかねばならない。
 このほか、政府が供給契約を結んでいるのは承認申請中の英アストラゼネカと、米モデルナの2社だ。
 安定供給を考えれば、輸入ワクチンだけに頼る状況を打開すべきだろう。国産ワクチンの開発を急ぎ、生産体制を整える必要がある。政府は研究を最大限に支援すべきだ。
 国からワクチンの供給量や時期がはっきり示されず、接種の実務を担う市町村の準備に支障が出ている。
 医師らは接種業務に協力を求められても、具体的な日程が分からなければ通常の診療と調整ができない。ファイザー製ワクチンは超低温での保管が求められている。品質を保ちながら接種会場に運ばねばならない。解決すべき課題は多い。
 既に政府の方針が二転三転する状況もあった。市町村に負担をしわ寄せすることは許されない。住民への接種が混乱なく進むよう、政府が努力しなければならない。

高知のニュース 社説

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