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2020.10.17 08:20

九州豪雨でボランティア指揮 防災団体の山崎水紀夫さん(高知市)

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15分の休憩を挟みながら交代で泥出し作業を行うボランティア(7月、大分県日田市=山崎水紀夫さん提供)

「密」避け交代で復旧作業  高知県の「専門人材」確保に懸念も
 今年7月の九州豪雨の被災地で52日間にわたり、「高知防災プロジェクト」代表の山崎水紀夫さん(56)=高知市=がボランティアセンターの運営を支援していた。新型コロナウイルス対策で県外からの人的支援が限られる中、復旧と感染防止の両立に知恵を絞った。「高知で起きた時」への課題も浮かんだという。
 
 九州地方は7月4日、停滞する梅雨前線により河川の氾濫や土砂崩れが相次いだ。山崎さんは9日後に現地へ。一時帰高を挟み、10月4日まで大分県日田市、九重町、熊本県球磨村で活動した。
 
 両県は感染防止のため、ボランティアを地元住民に限定していたが、過去に日田市と九重町での支援実績がある山崎さんは特別に参加が認められた。後に「災害ボランティア活動支援プロジェクト会議」から派遣され、球磨村でボランティアに助言するコーディネーターを務めた。
 
    ◆   ◆
 土砂崩れに遭った家々は津波に襲われたように破壊され、1階は泥や石で埋め尽くされていた。マスク姿のボランティアは、水をたっぷり吸った泥をスコップや一輪車を使って運び出すなど、汗だくで作業に励んだ。
 
 ボランティア活動で「密」をどう避けるか―。導入したのは、泥出しボランティアらの「15分交代制」。グループを2班に分け、交代で活動した。「作業は重労働。こまめに交代することで、疲労によるけがの防止や作業の効率アップ、熱中症対策にもなった」。ボランティアには15分交代を周知するチラシを配布。時間を計るタイムキーパー役を置き、交代のルールを徹底させたという。
 
    ◆   ◆
 

山崎水紀夫さん

 山崎さんは、これまで全国20以上の被災地でボランティア活動を指揮。その経験から、南海トラフ地震を控える高知の課題が浮かんだという。「ボランティアの質の確保」だ。
 
 がれきや土砂の撤去には重機を操縦する人が、屋根の補修には高所作業ができる人が必要。泥出し一つとっても、壁やフローリングをはがす場合は家の構造を見極めた上での作業が重要となる。
 
 九州では近年、豪雨や熊本地震など大規模災害が相次いだ。結果的に、専門的な技術や知識を備えたボランティア団体が育ったという。だが、「高知では近年、大きな災害が起きていない。県内だけで専門性のあるボランティアの確保が難しくなる可能性がある」。
 
 さらに、避難所で被災者の話し相手となり心を支える人、住宅再建の相談に応じる人など、多彩なボランティアの力も必要になる。
 
 「受け入れの際は、一般ボランティアと専門的な活動ができる人とは分けて考えるべきだ。自治体もあらかじめ、どういうボランティアが必要になるか、どう受け入れるかを検討しておくことが大事だ」と訴えた。(海路佳孝)

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