2020.08.24 08:38
クロベンケイガニ「集結」 四万十川河川敷 満潮見計らい産卵へ

四万十川に注ぐ導水路に“集結”したクロベンケイガニ(四万十市角崎)
国土交通省が四万十市角崎に建設したコンクリート製の導水路(長さ約140メートル、幅約2メートル)。クロベンケイガニは太陽が沈む1時間ほど前から姿を現し始め、日没直後は、数え切れない個体がごく浅い水面を埋める。
県立足摺海洋館「SATOUMI」(土佐清水市三崎)などによると、生息するのは主に汽水域の河川敷など。夏の大潮の夜、満潮を見計って集団で水辺に出て産卵(幼生放出)するという。
とすると、四万十川本流につながる導水路は格好の“出発駅”。産卵という大仕事に向け、皆で励まし合いながら「その時」を待っているように見えた。(島本正人)