2017.05.18 08:10

小社会 「エコロジー」という語は今や「エコ」と略され、環境…

 「エコロジー」という語は今や「エコ」と略され、環境保護などの意味で当たり前に使われる。もとは人と自然の調和、共存を考える生態学のこと。いち早く日本にその理念を紹介したのが博物学者、南方熊楠(みなかたくまぐす)だ。

 粘菌の研究に代表される植物学者、さらに民俗学者でもある。和歌山県が生んだ「知の巨人」。東京大学の前身である大学予備門で、同級生に夏目漱石や正岡子規がいた。熊楠は学業そっちのけで、植物採集などに熱中し、やがて中退。

 米国に留学したが、ここでも放浪を繰り返し、英国に渡る。縁あって大英博物館に職を得、科学誌「ネイチャー」に多数の論文が掲載された。博覧強記ぶりがうかがえる。

 帰国後は明治末期の神社合祀(ごうし)令に対し、猛然と反対運動を起こす。合祀は小さな神社を統廃合する中央集権的な政策だ。鶴見和子さんの「南方熊楠」によると、熊楠は民俗学者の柳田国男に宛てた書簡の中でも、「エコロジー」という言葉を使って合祀反対を主張した。

 合祀を進めると、多くの鎮守の森が失われる。それは単に植物の生態系を破壊するだけでなく、人間の生命と生活が壊され、人間性そのものが荒廃する。熊楠が発表した反対意見には、「合祀は地方を衰微せしむ」ともある。

 きょうは熊楠の生誕150年。在野の研究者を貫き、権力の横暴に断固立ち向かって74年の生涯を生きた。その思想は古びるどころか、なお輝きを増す。


5月18日のこよみ。
旧歴の4月23日に当たります。きのと み 九紫 友引。
日の出は5時03分、日の入りは19時01分。
月の入りは10時54分、月齢は21.6です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で4時30分、潮位98センチと、16時45分、潮位50センチです。
満潮は9時46分、潮位137センチです。

5月19日のこよみ。
旧暦の4月24日に当たります。ひのえ うま 一白 先負。
日の出は5時03分、日の入りは19時02分。
月の出は0時40分、月の入りは11時51分、月齢は22.6です。
潮は小潮で、満潮は高知港標準で0時01分、潮位144センチと、11時08分、潮位129センチです。
干潮は5時57分、潮位97センチと、17時58分、潮位57センチです。
カテゴリー: 小社会コラム


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