2016.03.13 11:39

小社会 「巨人軍は常に紳士たれ」。プロ野球以外の世間にも…

 「巨人軍は常に紳士たれ」。プロ野球以外の世間にも聞こえた言葉は、巨人の生みの親とされる正力松太郎氏の遺訓という。紳士の定義は一様でないが、「品格」がキーワードの一つだろう。

 巨人のV9時代、その紳士面が鼻持ちならぬというアンチ巨人派もいたと記憶する。だが遺訓その2、「常に強くあれ」を地でいかれてはぐうの音も出ない。プロは結果が全て。しかし時代は変わるもの。

 今の巨人を見て、「紳士」の集団と思う人はまずいまい。選手による野球賭博問題で昨年の3人に加え、新たに投手1人が関与を認めた。昨年来の球団の調査では把握できていなかった。

 当の投手は単独で臨んだ記者会見で、泣きながら話した。先に関与を認めた元選手や賭博相手の飲食店経営者らと、「名前を貸しただけ」などと口裏合わせをした。飲食店経営者は「怖い人、恐ろしい人」だと。球団の調査など、はなからなめられている。

 疑惑はほかにもあるのでは。他球団は大丈夫かと疑念が膨らんで当然だろう。球団のけじめのつけ方もおかしくはないか。賭博問題に責任がある渡辺恒雄最高顧問やオーナー、会長らは辞任したといっても、公の場での説明はなし。選手は会見で謝罪しているのに、だんまりは不可解だ。

 「球界の盟主」を自任した老紳士の面々が、きちんとした「遺訓」も残さず球団を去る。これを非紳士的行為といわずして、何と呼べばいいのか。
カテゴリー: 小社会コラム


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