2016.09.25 08:05

小社会 〈予、夜帰る。酒に大酔し大いに吐く〉〈甚だ酒に…

 〈予、夜帰る。酒に大酔し大いに吐く〉〈甚だ酒に酔ふ、誠に我が身を知らざる事恥づべきの甚しき也(なり)〉〈愚なるかな愚なるかな、今夜より禁酒〉

 何度も自戒しながら、誘われるとついついまた杯に手を伸ばしてしまう。身につまされるこの文章、元禄時代に尾張藩で御畳奉行を務めた藩士の日記に出てくる。御畳奉行とはこの時期から畳の需要が急増し、その新調や取り換え、修繕などの御用に応じる役向き。

 これを基に、作家の神坂次郎さんが著したのが「元禄御畳奉行の日記」。太平の世を生きた無類の酒好き、芝居好きのサラリーマン武士。妻の機嫌を損ねないように気を使い、出世を願い、役得を喜ぶ。300年前も今も、浮世を平凡に渡る人間の哀歓に変わりはない。

 わが土佐藩の武家の暮らしぶりを教えてくれる物もある。高知市役所敷地内の「帯屋町遺跡」で発掘された、こちらは木札。贈答品とその贈り主を書いた荷札として使われていた。

 「御諸白(もろはく)(清酒)六升七合入 本山酒館 仁右衛門」。家老の屋敷跡だけに酒がたっぷり本山から贈られたようだ。土佐らしい大宴会の翌日には、二日酔いに苦しんだ者もいただろう。

 上等の「吉米」のほか、質の劣る「太米」の文字も見える。ハレの日以外は太米を食べて、倹約に努めていたかもしれぬ。そう考えると親近感が湧いてくる。現地説明会はきょう。お城下の歴史ロマンに触れてみるのもいい。


9月25日のこよみ。
旧暦の8月25日に当たります。かのえ いぬ 二黒 友引。
日の出は5時56分、日の入りは17時59分。
月の出は0時16分、月の入りは14時20分、月齢は23.7です。
潮は長潮で、満潮は高知港標準で0時00分、潮位153センチと、14時44分、潮位158センチです。
干潮は7時21分、潮位65センチと、20時32分、潮位117センチです。

9月26日のこよみ。
旧暦の8月26日に当たります。かのと ゐ 一白 先負。
日の出は5時57分、日の入りは17時57分。
月の出は1時14分、月の入りは15時06分、月齢は24.7です。
潮は若潮で、満潮は高知港標準で1時50分、潮位154センチと、15時41分、潮位168センチです。
干潮は8時41分、潮位61センチと、21時36分、潮位103センチです。

カテゴリー: 小社会コラム


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