2021.09.21 08:36
【動画】長さ6メートル、2年ぶりの大たいまつ 久礼八幡宮で御神穀祭 高知県中土佐町
火の粉を上げて進む大たいまつ(中土佐町久礼)
豊作への感謝を込めて旧暦の8月14日に行われる伝統行事。昨年は新型コロナウイルスの影響で簡素化され、集落の神様を祭る土地の所有者「頭屋(とうや)」から八幡宮の社殿に運ばれる大小のたいまつはお目見えしなかった。
今年の頭屋は、昨年見送りになった大坂地区の奥堂初男さん(83)。午前1時すぎ、露払いや御幣、大太鼓などの先導で十数人に担がれた大たいまつが動き始めると、沿道に集まった町民らは「頑張れ」などとつぶやいて見守った。
燃え盛る大たいまつは、火の粉を散らしながら約1キロをゆっくりと進み、同3時20分すぎに社殿に到着。毎年恒例のけんか太鼓や担ぎ手へのアルコール類提供は控えられ、例年より静かな雰囲気で祭事を終えた。
頭屋として御幣を手に参加した初男さんの長男、高広さん(43)=福岡市=は「大事な祭りを続けられてよかった。伝統を守ってくれている地元の皆さんに感謝したい」と話していた。(富尾和方)