2021.08.30 08:47
主将・池(高知市)、圧倒的プレーで銅「今一番輝くメダル」東京パラ 車いすラグビー
ゴールラインを目指し、全力で進む主将池。豪州主将バット=右端=と何度もぶつかり合った(国立代々木競技場=佐藤邦昭撮影)
初めの一歩は、1人暮らしを始めることだった。交通事故で生死の境をさまよい、車いす生活になった。2年以上に及ぶ入院生活が終わってすぐに1人で暮らし始めた。食事の準備も皿洗いも全部、慣れない車いすでやっていくと決めた。そこで得た自信をかき集めてスポーツを始め、仕事に就き―。
事故から20年余。池透暢は、たくさんの困難と挫折を乗り越え、一歩一歩を踏み出してきた。気の遠くなるような積み重ねの上に、東京パラの銅メダルはある。「銅で怒られるかもしれないけど、それでも僕の中では今一番輝くメダルなんだなって、高知に持って帰ります」。最高の勲章を提げ、故郷へ。…