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2021.08.05 08:37

おかみさん市の料理〝復活〟 道の駅「四万十とおわ」日曜バイキングに

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十和おかみさん市の料理も並ぶバイキング(四万十町十和川口の道の駅「四万十とおわ」)

十和おかみさん市の料理も並ぶバイキング(四万十町十和川口の道の駅「四万十とおわ」)

 高知県高岡郡四万十町十和地域の「十和おかみさん市」の名物料理だった昼食バイキングの味が、道の駅「四万十とおわ」(同町十和川口)で〝復活〟した。高齢化で再開が困難な「おばちゃんの味」を道の駅の従業員が継承し、日曜限定で提供。今年で設立20周年を迎えた市のメンバーは「伝統の味を長く守って」と、伝授にいそしんでいる。

 おかみさん市は2001年に各集落の女性グループが設立。11年に住民らの出資で株式会社になった。直販所「十和の台所」(同町十川)を拠点に生鮮野菜や加工品、弁当などを扱い、イベントにも出店している。

 07年の道の駅開業時に始まったバイキングは行列ができるほど人気だったが、18年に終了。60代中心だったメンバーは70代となり、調理に携わる女性も約50人から約30人に減った。そこで両者が連携し、道の駅が料理の味を継承する取り組みを始めた。

 日曜、厨房(ちゅうぼう)では市の女性たち3、4人と道の駅の従業員が調理。田舎ずし、イタドリの炒め煮、リュウキュウの酢の物…。季節ごとの食材を使った20種類以上をバイキング形式で提供する。このうち10種類以上が女性たちが伝える料理だ。目分量で作っていた材料や調味料を従業員が計量し、レシピに書き残す作業も進めている。

 「私たちが作れなくなっても、これなら後世に残せる。若い人と一緒に味を守っていきたい」と十和おかみさん市社長の居長原信子さん(74)。駅長の中野千里さん(47)は「経験やあんばいは簡単にまねできない。きちんと残し、書籍化も考えたい」と話している。

 毎週日曜の午前11時から午後3時。大人1300円、小学生以下600円。問い合わせは同道の駅(0880・28・5421)へ。(小林司)

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