2021.08.03 08:43
海洋堂四万十町ホビー館10周年 宮脇修一専務「高知のおかげ」宮脇修館長は「元気です!」
「ウルトラマンフィギュア展」に合わせて来高し、ポーズを取る海洋堂の宮脇修一専務 (四万十町の海洋堂ホビー館四万十)
高岡郡四万十町打井川の「海洋堂ホビー館四万十」が、2011年7月の開館から10周年を迎えた。これまでに47万人以上が訪れ、観光スポットとしても定着。7月22日開幕した「ウルトラマンフィギュア展」に合わせて来高した海洋堂(大阪府門真市)の宮脇修一専務(64)に、10周年への思いや今後の展開などを聞いた。
―10周年の感想を。
「どんな施設も造った後はしおれるもんですが、高知の皆さんのおかげで、生き残るだけでなく進化できている。ありがたいこと。来年は一部増築し、リニューアルする予定です」
―「海洋堂かっぱ館」とともに、父で同社創業者の館長、修さん(93)=幡多郡黒潮町出身=の思いがこもった施設。
「僕は当時、造るのをやめてほしかった。誰もこんな所まで見に来んやろって。だから何度も話が立ち消えたのに、館長の勢いだけでできた。でたらめ、むちゃくちゃ、非常識。それが1年目で10万人ですから。誰も予想しなかった」
―地域観光にも一役買っている。課題は。
「新型コロナウイルス禍の後は、海外からも四万十町に人を呼びたい。もっと宣伝せんとあかん。ただこの前、上海から大阪に来た人にホビー館への行き方を聞かれ、説明できなかった。公共交通がつながってなくて、来られへんのです。日本人でもレンタカー借りるしかない。何とかせえ高知県、公共交通!って文句言いたい」
―今年3月には南国市に「海洋堂SpaceFactoryなんこく」も開館した。
「大阪に『海洋堂ホビーランド』もできたので、大阪、南国市、四万十町をつなぐツアーがあってもいい。高知には『まんが甲子園』など、日本でも数少ないコンテンツがあり、県全体で連携して応援してほしいです」
―10周年記念はウルトラマン展。見どころは。
「ウルトラマンを造らせたら世界一と自慢できる造形師、木下隆志(65)。阿修羅(あしゅら)像も造る彼の造形力を、ぜひ見ていただきたい」
―来年はかっぱ館も10周年。館長は元気ですか。
「この前、高知市に来てましたよ。健康チェックして釣りに行って。元気です。心配無用、暴走するから放っとけですわ(笑)」(聞き手=小林司)