2021.07.02 08:35
四万十川のアオサ収穫、過去最低...1.2トンに漁師落胆
養殖は1958年に始まった。汽水域の竹島川などに網を竹ざおで固定、10月上旬に種付けする。生育したアオサノリは3~5月に手作業で収穫される。
養殖を手がける四万十川下流漁協によると、90年代の収穫量は年間約30トン。約10年前から10トン未満で推移するようになり、最近も一昨年8トン、昨年4トンと減少傾向に歯止めがかからない。
アオサノリは水温が高かったり、塩分濃度が低かったりすると種苗が成長しないといわれている。ただ、定期的に水質を調査している四万十川漁業振興協議会は「水温が低くても不漁の年はあった。何が原因なのか、はっきりと特定できていない」と話す。
同漁協の代表理事、山崎明洋さん(38)は「実入りが少なくて、みんな困っている。毎年『来年こそはたくさんできるかも』と思いながら養殖してきたが、これからどうなるか…」と肩を落としていた。(河本真澄)