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2021.06.24 08:38

「ゴルフ人口増やしたい」谷原秀人プロの元キャディー広瀬さん、四万十市にアカデミー開設

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生徒に指導する広瀬知寿さん=左(四万十市江ノ村のゴルフセンター中村)

 明徳義塾高校ゴルフ部出身で、プロゴルファーのキャディーも経験した広瀬知寿さん(42)=四万十市中村天神橋=が同市内で、アマチュアの指導に励んでいる。「もっとゴルフを広めたい」と昨年、ゴルフアカデミーを開設。丁寧で熱心な個別指導が人気となっている。

 東京都江東区出身で、9歳の時に旧中村市に移り住んだ。野球少年だった広瀬さんは、明徳義塾中学校に進学。しかし、甲子園出場の夢をかなえる高校進学を目前に腰を痛め、野球を諦めざるを得なくなった。

 そんな時、寮の先輩に勧められゴルフに出合った。バットをクラブに持ち替えたものの、持ち前のセンスの良さでめきめき上達。高校3年の時には、全国大会にも出場した。プロを目指して進んだ東北福祉大学(仙台市)は、あまたのトップ選手を輩出している強豪校。「周りがすごすぎて、かなわないと思った」。中学からのプレーヤー人生に区切りをつけた。

 卒業後、仙台の飲食店勤務時代に、再びゴルフと関わるチャンスが訪れた。大学ゴルフ部の先輩で、数々のツアー優勝を誇る谷原秀人プロから「専属キャディーをやらないか」との誘い。2004年シーズンに間近で見たトッププロの一挙手一投足は、現在のコーチングの礎にもなっている。

 27歳で四万十市に帰郷し、病気の母親に代わってスナックを経営。ある時、友人からゴルフ指導を頼まれ、無償レッスンを始めた。すると口コミで1人増え、また1人増え―。いつの間にか毎週1回、多い時で10人に教える、そんな日々が約3年続いた。

 昨年5月、TOMOゴルフアカデミーを立ち上げ、市内2カ所のゴルフ練習場で、5~70歳の約50人を指導。「教えるなら、ちゃんと資格を取りたい」と、20年にはフィリピン・プロゴルフ協会のプロテストに挑み、ツアー出場と指導の資格を取得した。

 今後はジュニア育成をはじめ、イベントの企画なども見据え、「地域のゴルフ人口を増やしたい」と意気込む広瀬さん。「分からなかったことが『できた!』って時の生徒さんの笑顔が、本当にうれしそうなんです」とやりがいを語った。(今川彩香)

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