2021.06.18 08:00

小社会 共生

 歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリさんの「サピエンス全史」は、2014年に刊行され、世界的ベストセラーになった本だ。人類の歩みを最新研究を織り交ぜ、スリルたっぷりに描いた。

 例えば狩猟採集生活から農耕、定住への変化。人類を豊かにしたと思われがちだが、必ずしもそうではないという。生産の拡大に追われ、飢饉(ききん)や紛争もたびたび起きた。

 感染症もまた同じらしい。長崎大の山本太郎教授が著書「感染症と文明」で人類の転換点は「農耕の開始、定住、野生動物の家畜化であった」と紹介している。穀物を食べに来るネズミなどから病原菌をもらうようになった。開墾でも新たな動物や病原菌と出合い、家畜から人への感染も増えていった。天然痘やペストなどはそうやって広がったという。

 農耕や定住をやめるわけにはいかないが、いまも人類による森林開発などは続いている。このままではコロナ禍が収束しても早晩、新たな感染症に悩まされるに違いない。

 向き合い方として山本さんが先日、講演で「共生」の必要性を説いていた。単なる人類と病原菌との共生ではない。感染症対策には野生動物との生活圏のすみ分けが欠かせない、と。

 実現には多くの国や人が協力し、開発や地球環境の見直しが求められる。となれば人間同士も、国や民族、宗教、肌の色など多様性を認め合い、共生する必要があるだろう。それが進めば、新たな転換点になる。


6月18日のこよみ。
旧暦の5月9日に当たります。ひのと とり 一白 先勝。
日の出は4時56分、日の入りは19時18分。
月の出は12時01分、月の入りは0時15分、月齢は7.7です。
潮は小潮で、干潮は高知港標準で5時42分、潮位95センチと、17時46分、潮位58センチです。
満潮は11時15分、潮位143センチです。

6月19日のこよみ。
旧暦の5月10日に当たります。つちのえ いぬ 二黒 友引。
日の出は4時56分、日の入りは19時19分。
月の出は13時06分、月の入りは0時45分、月齢は8.7です。
潮は長潮で、満潮は高知港標準で0時34分、潮位162センチと、12時50分、潮位143センチです。
干潮は6時59分、潮位83センチと、18時55分、潮位69センチです。

カテゴリー: コラム

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