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2021.06.18 08:40

高知・奈半利駅に「駅ピアノ」 昨春閉校の加領郷小学校で使用

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加領郷小最後の卒業生、大西香さん(右)と大西哲平さん=写真はいずれも奈半利町の奈半利駅


 土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の奈半利駅(安芸郡奈半利町乙)で時折、ピアノの音色が響いている。誰でも自由に弾くことができる「駅ピアノ」。昨春閉校した加領郷小学校で長年使われていたもので、関係者は「こんな形で日の目を見るなんて感慨深い」と〝復活〟を喜んでいる。

 ピアノが置かれたのは、駅舎にある物産館「無花果(いちじく)」の2階。町民ギャラリーとして親しまれてきた場所で、1階エントランスなどと共に、今春リニューアルした。利用客らがくつろげる空間にとテーブルやいすを置き、ピアノも引っ越してきた。

 同駅は終始発駅で東部のバスターミナル機能も持つものの、国道55号から離れているのが弱みで、「無花果をもっと気軽に立ち寄れる施設にしたい」と考えていた同町。少しでも集客力アップにつながればと、世界の空港や商業施設のほか国内でも広がりを見せる「ストリートピアノ」に目を付けた。

いすやテーブルが置かれた、くつろぎのスペースの一角にある「駅ピアノ」


 メロディーを奏でてくれる即興ピアニストは、まだ数えるほど。それでも、同校最後の卒業生、大西香(きょう)さん(13)=奈半利中2年=と大西哲平さん(13)=県立安芸中2年=は「ピアノは加領郷の人たちに愛されていた。閉校とともに忘れられる運命だったのに、ここで新たな命を吹き込んでもらえてとてもうれしい」と喜んでいる。

 同町の担当者は「ピアノを弾いたことのない人も気軽に鍵盤をたたいてほしい。『駅ピアノ発表会』のようなイベントも考えたい」と話している。利用は午前8時~午後5時。(植村慎一郎)

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