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2021.06.13 08:50

大阪高知県人会が解散 高齢化・コロナで活動困難...ピーク時500人、縁や人脈繋ぐ

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300人が参加した2015年の大阪高知県人会の交流会。毎回、「南国土佐を後にして」の合唱で締めくくるのが恒例だった(大阪市内のホテル)


 関西の主要県人会の一つ「大阪高知県人会」が5月末で解散した。高齢化で会員数が減る中、昨年からの新型コロナウイルスの影響で総会も開けないため。最後の会長になった竹本実生さん(88)=日本紙管工業会長=は「会員が皆、高齢で、これから先の県人会を担える人間が見つからなかった。コロナで今後の活動も見通せなかった」と話している。

 大阪県人会事務局や県大阪事務所などによると、同県人会は戦前に大阪市と同市周辺地区の県出身で組織。規模は関西では上位で、1990年ごろとされるピーク時には約500人の会員がいた。

 主な活動は、1~2年に1回、大阪のホテルで古里の食や酒を囲んで交流する総会に限られていたが、「この席の縁や人脈が、さまざまな事業やビジネスにつながっていた」(元会員)という。

 ただ会員の高齢化が進み、解散時は約200人いたものの、大半が70歳以上に。県人会の会長は、淀川製鋼所社長や京阪電鉄相談役ら、高知県出身者またはゆかりの財界人が歴任してきたが、竹本さんは「会長職には名簿作りや総会の案内はがきの発送など事務局作業が含まれる。年を取った会員の中に、引き継ごうという人は出てこなかった」と話す。

 また今年は総会を開催する年だったが、コロナの影響で開催は見送られ、「これ以上の県人会活動の継続は難しい」と判断した。

 高知県人会は全国に40以上あるとみられるが、多くの組織で高齢化、会員減が進んでおり、活動継続が課題になっている。関西地区では高槻・摂津高知県人会が2018年12月に、東大阪高知県人会が今年3月にそれぞれ解散。6月現在で関西地区の県人会は、京都や神戸など五つとなった。

 県地産地消・外商課は「大阪は県が進める関西戦略の要所。解散は残念だが、これまで以上に個別的な働き掛けを行って観光、外商に出身者ネットワークを生かしていく」としている。(久保俊典)

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