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2021.06.14 06:00

【ニュースなぜなに】40年超えた原発再稼働 福井・美浜3号機

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 運転を始めてから40年をこえた関西電力美浜原発3号機(福井県)を再び動かす計画が注目されています。2011年3月の東京電力福島第1原発事故後に改正された法律で、原発の運転期間は40年と決められましたが、一度だけ20年まで延ばせます。このルールのもとで、40年をこえる原発の運転は国内初です。

 美浜3号機は1976年12月に運転を開始しました。2011年5月に検査に入り、その後はずっと止まっていました。

 法律を改正する時、当時の担当の大臣は国会で「原則として40年以上の運転はせず、延長は極めて限定的だ」と説明しました。しかし国内の原発が〝高齢化〟する中で、美浜3号機のほか関西電力高浜1、2号機(福井県)、日本原子力発電東海第2原発(茨城県)の計4基が、国の原子力規制委員会から延長を認められており、「ルールが骨抜きになっている」との批判があります。

 原発を止めておくと、代わりに燃料代の高い火力発電所を運転させる必要があります。電力会社は事故後、原発を新しくつくることが難しくなったため、今ある原発をできるだけ使い続けたいと考えています。国も地球温暖化対策のため「発電する時に二酸化炭素を出さない」として原発を使っていく方針です。

 しかし古い原発では、核燃料を入れている金属でできた容器がもろくなるなど、いろんな機器や設備がこわれやすくなるおそれが大きくなります。

 また、原発の運転期間が延びる分、体に有害な放射線を出す使用済み核燃料が新たに発生します。特に関西電力の原発は、燃料を保管するプールが満杯となる時期が近づいていて、福井県は県外に保管場所を見つけるよう関電に求めています。

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