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2021.06.12 08:40

ジャコウアゲハ〝救出〟続け10年 香美市・物部川の保護活動、住民と児童協力

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ジャコウアゲハのさなぎについて児童に説明する門脇毅さん(写真はいずれも香美市土佐山田町)

 香美市土佐山田町の物部川堤防周辺に多く生息するアゲハチョウの一種、ジャコウアゲハの保護活動が10年目を迎えた。幼虫の餌となる草が刈られる前に、住民や近くの児童らが協力して〝救出〟。小さな命をつなぐ活動を地道に続けている。

 ジャコウアゲハは羽を広げると10センチほどで、黒く優美な姿が特徴。幼虫の餌は堤防沿いに群生するウマノスズクサだが、堤防管理のため国土交通省が年2回草刈りする必要がある。

羽化して優美な姿を見せるジャコウアゲハ

 このため同市土佐山田町京田の門脇毅さん(78)らが2012年から、草に群がるさなぎを除草前に保護。近くの児童や住民も毎年協力し、保護したさなぎを学校や自宅などで育てて羽化させている。中には、チョウが過ごしやすいようにと自宅に花を植え、環境を整える住民もいるという。

 9日には、同市の楠目小学校の3年生38人が理科の授業の一環で参加。「いっぱい守っちゃるで!」と張り切りながら、3センチほどのさなぎが付いた草を丁寧に切り取り、約40匹を保護した。

 これまでに救出されたジャコウアゲハは1万匹以上で、近年は年間500匹ほどを保護しているそう。「みんなの協力でここまでくることができた。これからも続けたい」と門脇さん。「虫が苦手な子どもも増えているが、身近な生き物に興味を持つきっかけになればうれしい」と話していた。(小笠原舞香)

高知のニュース 香美市

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