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2021.05.24 08:45

高知県産ブドウでワインを ITから転身、窪内さん(高知市)醸造所も整備へ

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ブドウ園で農作業に汗を流す窪内靖治さん=左=と妻の智子さん(南国市比江)

 高知で育てたブドウでワインを造ろうと、東京のIT企業から農家へと転じた男性がいる。高知市の窪内靖治さん(41)。栽培を始めたばかりだが、「高知にワイン文化を根付かせたい」と夢はでっかい。

 窪内さんは東京でのコンサルタント会社勤務を経て、2012年にサッカーの南国高知FC(現高知ユナイテッドSC)の事務局長に。17年から再び東京でIT企業の代表を務め、チームを応援してきた。

 そのうち若い頃からの夢が膨らんできた。「自家製ワインを飲みながら試合が見たい」。週末に長野県のワイナリーに通ってワイン造りの基礎を学び、昨年帰高。リモートワークをしながらブドウの苗木を育て始めた。

 夢が現実味を帯びたのは昨年11月。南国市のブドウ園が閉園するため承継先を探しているとの話を聞いた。約1ヘクタールの農園にはブドウの成木が約200本。施設が一部老朽化しているが、初期投資はほぼ要らない。

 「これだ!」。今年3月にIT企業を退職し、引き継いだブドウ園に「よさ来いワイナリー」を設立。今はフリーのシステムエンジニアとして仕事を受けながら、妻の智子さん(39)と農作業に励む。

 ブドウは雨に弱く、今年の早い梅雨入りに戸惑いつつも「毎日筋肉痛やけど楽しい」。今後3年ほど委託醸造を続け、24年までにワイナリーを整備し自家醸造を始めるという。

 「素人の自分がおいしいワインを造れば後に続く人が出てくる。高知の新たな産業創出につなげたい」。日焼けした顔で笑った。(石丸静香)

CF募集中
 窪内さんはクラウドファンディング(CF)でブドウ園の改修費の支援を募っている。目標額300万円。1口6千~10万円で、支援額に応じワインなどが贈られる。CFサイト「READYFOR」から「高知ワイン」で検索する。6月末まで。

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