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高知新聞PLUSの活用法

2021.05.18 08:21

デジタルPlus “箱庭写真”で楽しい混乱「おもちゃな高知」連載アーカイブで掲載中

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JRの旧高知駅


写真家・本城直季さん 空撮で独自の世界観
 新聞紙面に掲載した“地だね”記事を中心に公開しているウェブサイト「高知新聞Plus」。表示期間は基本的に3年間ですが、さらに過去の記事も掲載しているのが「連載アーカイブ」です。現在は22企画を公開中で、ウェブならではの手軽さで読んでいただけます。今回は、新たにアーカイブに加えた2007年度の「本城直季 おもちゃな高知」をご紹介します。

四万十市の赤鉄橋


 「―高知」は、06年度、写真界の芥川賞といわれる木村伊兵衛賞を受賞した写真家、本城直季さん(43)が高知を撮影した写真連載です。

 「シノゴ」と呼ばれる4×5判の大型カメラを使い、“アオリ操作”でピントを操ると、実際の風景が現実感を失い、まるで箱庭のようなミニチュアな世界に。初写真集「スモールプラネット」で同賞に輝き、注目を集める中、独自の世界観で高知の風景を切り取りました。

 ヘリコプターに乗って、東は香南市から西は幡多郡大月町まで高知を縦断。JRの旧高知駅、播磨屋橋、電車通り、桂浜といったランドマークのほか、大月町の柏島、高岡郡津野町の風車、香南市の住宅街などにレンズを向けました。

高知市街地


 見慣れたはずの光景が、気鋭の作家の手でおもちゃのように作り替えられ、脳内が楽しい混乱に導かれます。

 連載では、撮影された場所に記者が赴き、現地で出会った人や地元の伝承話を基に書いたエッセー風の記事を写真に添えました。

 今も第一線で活躍する本城さんは、昨年の千葉県を皮切りに、これまでの作品を集めた大規模な巡回展を開催中。5月22日からは高知市高須の県立美術館で約200点が展示されます。

 連載から14年。巡回展では、新たに撮り下ろした高知の風景も並ぶ予定。本城さんは「空から見る高知は、海と川に囲まれた豊かな水の街だと改めて感じた。巡回展はこれまでの集大成ですが、14年ぶりの“新作”も楽しんでもらえたら」と、来場を呼び掛けています。

 高知新聞Plusを通して、現実と愉快な虚構を行き交う作家が手掛けた過去と現在の高知をお楽しみください。(飯野浩和)

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