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2021.05.14 08:36

五輪内定は「一番嬉しい瞬間」飛び込み・宮本葉月、直筆コメントで周囲に感謝の言葉

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宮本が発表したコメント。五輪出場を決めた喜びと周囲への感謝をつづった


 東京五輪の飛び込み選手団に名を連ねた土佐女高出身の宮本葉月(近大・高知SC)が13日、大学を通して直筆のコメントを発表した。「東京オリンピック内定を知らされた時は、競技人生の中で間違いなく一番嬉(うれ)しい瞬間でした」と振り返り、「これまで私を支援し、応援してくれた方々のご期待に沿えるよう練習に励みたいと思います。本当にありがとうございました」と周囲への感謝をつづった。2カ月半後に迫った本番で、どんな晴れ姿を見せてくれるのか。期待は高まるばかりだ。

W杯女子シンクロ板飛び込み決勝で試技を行う宮本葉月=左・榎本遼香組。東京五輪に向け、さらにレベルを高めていく(1日・東京アクアティクスセンター)


表彰台 心の整え方鍵
 出場するシンクロ板飛び込みで宮本は、4歳年長の榎本遼香(はるか)(栃木県スポーツ協会・栃木DC)とペアを組む。最初の五輪代表選考会となった2019年の世界選手権では雰囲気にのまれ、自分たちの試技ができなかった。五輪切符は逃したが、そこから巻き返しが始まった。

 普段は練習拠点が離れている2人。動きの同調性はLINE(ライン)などでコミュニケーションを密にして高めてきた。その成果を試合で発揮する鍵になったのは、心の整え方だった。

 五輪最終予選であるワールドカップ(W杯)出場権を懸けた昨年2月の代表選手選考会。2人は予選から完璧な試技を披露した。それでも、決勝最後のダイブに臨む宮本は板の上で唇が震え、極度の緊張状態だった。ミスを最小限に抑え、W杯出場を決めたものの、見る者をはらはらさせた。

 高知SCの瓶子(へいし)笑里佳コーチは、試合で極限まで集中力を高める宮本だからこそ、そんな状態に陥る、と見る。「アドレナリンの出方がすごい。持てる力を最大限に出そうとする思いが、表に出てしまうのでしょう」

 五輪代表入りを確実にしたW杯では予選、決勝とも宮本の表情には余裕があり、試技内容も乱れは少なかった。今後もメンタルコントロールが重要になりそうだ。

 技の仕上げ方も大切なポイントだ。W杯では宮本より榎本のミスが多いように見受けられたが、榎本はこのW杯で個人板飛び込みでの五輪出場を決めたように、調子を落としていたわけではない。「榎本は、シンクロ仕様の試技にするために調整の難しさがあった」(瓶子勇治郎コーチ)。五輪本番でより高い演技点の獲得を目指すには、宮本のさらなるレベルアップが必要になってくる。

 W杯で世界の強豪のダイブを間近に見ることができた。体格が良く、パワーもある外国勢は、板の反動を存分に使いダイナミックな試技をする。高さでは見劣りするため、勇治郎コーチは「入水をもっとそろえるなど、自分たちが高められるポイントを伸ばす」と強調する。

 また、外国人審判も含めたジャッジで、それなりの得点を得られることが分かった。勇治郎コーチは「表彰台に上がるには、どれだけポイントを伸ばせばいいか見えてきた」。目標も定め、鍛えてゆく。(吉川博之)

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