2021.05.03 08:36
高知の漁村が輝いた時代 島総一郎さん写真集
「人の最良の表情を撮る」
あのころ、漁村は輝いていた―。島総一郎さん(88)=高知市仁井田=が1960~90年代の四国南岸を記録した写真集「黒潮の海岸」を昨秋、刊行した。失われた暮らし、そして時代の空気感が、モノクロフィルム写真ならではの力強さで訴え掛けてくる。
島さんは高知市役所に勤めながら、日曜ごとに撮影に取り組んだ。「わが下町―高知市旭町界隈(かいわい)」「高知市御畳瀬―昭和40年」など4冊の写真集をいずれも90年代に刊行した。
その後は高知ペンクラブ会長を務めるなど文化活動で多忙となり、写真集の出版から遠ざかった。…