2021.05.02 08:33
棚田の空にこいのぼり 仁淀川町長者で2年ぶり「谷渡し」
高知県吾川郡仁淀川町長者地区の棚田の上で、こいのぼりが薫風に揺れている。昨年、新型コロナウイルス感染症を考慮し中止された恒例の谷渡し。「みんなが暗い気持ちになっちゅうき」と、住民らが2年ぶりに掲げた。9日まで。
同地区の住民団体だんだんくらぶが、にぎわいづくりに開催している。こいのぼりが傷んで開催が危ぶまれた時期もあったが、県内外から約300匹が寄贈され、地域の風物詩を維持している。
集落活動センターだんだんの里近くから約240メートルのワイヤが渡され、約70匹がすいすい。センターの周りにも小さなものが100匹ほど飾られ、にぎわいに一役買っている。
愛媛県新居浜市からバイクで訪れた男性(25)は「人が多い所に行けない中、いい気分転換になりますね」。同くらぶの西森勇幸会長(74)は「やっぱり山あいにこいのぼりは似合うねえ」と笑顔で見上げていた。(楠瀬健太)