2021.04.10 08:35

月刊マル地スポ 陸上競技・大野心碧(土佐高出)志高く米の大学へ

 4月。多くの高校生アスリートたちが大学や実業団など、新天地に飛び立つ時季に、高知で力をためるランナーがいる。昨年、陸上男子400メートルで全国高校ランク7位に付けた土佐高校出身の大野心碧(こなー)は日本ではなく、米国の大学で競技を続けるため、飛躍の時を待っている。

 中学3年の全国中学校体育大会400メートルや、高校2年の全国高校総体200メートルで入賞経験がある大野は、昨年7月の県高校体育大会で47秒35の好記録をマーク。このタイムで全国高校リモート選手権3位という輝かしい実績が加わり、大学陸上界での活躍も期待された。

 ただ、大野は「走るため」だけのキャンパスライフを望まなかった。「スポーツのあり方を探りたかった。学校の部活動が中心である日本ではなく、クラブなど地域スポーツが基本になっている欧米で学びたいと思うようになった」と話す。

 海外に目を向けるきっかけは、英国に住む母方の祖父の影響も大きい。「おじいちゃんは冬はサッカー、夏は陸上に打ち込んだスポーツマンだった。いろいろな話をするうちに、外に目が向くようになった」

 留学先は米国に絞った。NCAA(全米大学体育協会)を通じて進学先の紹介を受け、コーチに自身のランニングフォームの動画などを提出した結果、進学可能な大学は十数校。自分の希望に沿った大学を選んでいるところだ。

 現在は地元安芸市で日々のトレーニングに加え、英語力も鍛えている。日常会話の心配はないが、「どんな分野に進むのか分からないけど、深く勉強したいので」。未知なる世界に踏み出すため、最大限の準備をしている。

 遠くの目標を見据えると同時に、自分の現在地も確認している段階だという大野。「遠くの目、近くの目。二つの視点を持って、前に進みたい」。文武両道を志す米国への旅立ちは夏すぎになる。(吉川博之)

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