2021.04.09 08:39
追跡・白いダイヤ~高知の現場から~第二部 流通(9)鹿児島「シラス足りん」
2019年の日本国内のウナギ生産量は1万7千トン。そのうち鹿児島県は7千トンを占め、ぶっちぎりの全国トップだ。
中でも、同県南部の大隅半島は、温暖な気候と豊富な地下水に恵まれ、ウナギ養殖の好条件がそろっている。
地元では1971年に養鰻(ようまん)業者が組合をつくり、共同加工を始めた。現在では「大隅産ウナギ」としてブランド化している。
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桜島の南東約35キロ。鹿屋市の加工場を訪ねると、食欲を誘うかば焼きの香りが漂っていた。
煙突から白い蒸気がわき上がり、中では聞き慣れない言葉が飛び交う。従業員74人のうち、17人はベトナムからの技能実習生。彼ら彼女らが人手不足の現場を支える。…