2021.03.31 08:56
追跡・白いダイヤ~高知の現場から~第二部 流通(1)闇業者「正規? 笑かすな」 シラスを裏ルートで県外へ
高知県内某所。指定された倉庫の前で記者が待っていると、目の前に軽トラックが止まった。降りてきたのは50代ぐらいの男。たばこを挟んだ手のひらで、「こっちへ」と無言の合図をする。
後に続いて倉庫内に入ると、シラスウナギを生かすための大きな水槽が据えられ、独自に開発したという濾過(ろか)装置が低い音を響かせていた。いくつもの小型モニターに、さっき通った通路が映っている。
3月13日に今季の幕を閉じた県内のシラス漁。男は、この部屋を拠点に100人を超える採捕人からシラスを買い取り、県外に売りさばく。県が定める流通の枠外で商売をする〝闇ブローカー〟だ。…