2021.03.07 08:33
ちいきのおと(10)行川(高知市) 地区唯一の店「森商店」
75年続く住民憩いの場 いつやめてもえい。でもふれあいなくなるのは寂しい
高知市行川地区の入り口に、地区で唯一の小さな商店がある。75年ほど続く「森商店」。店主の森康裕さん(72)は、「町で買い忘れがあった時に来る店よ」と笑うが、住民には大事な存在。今も昔も、人々の憩いの場となっている。
ガラガラガラ。引き戸を開けて入ると、棚にはミカンやパン、お菓子、日用品などが並ぶ。冷蔵庫のビールは充実。常連の好みに応じ、20種類ほどをそろえているという。
店は、父の伍郎さんが「戦中か戦後に」始めた。地元の農協で働いていた康裕さんは、「人も多かったし、繁盛してた」と、30代前半で継いだ。…